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しおじのブログ

渋谷のベンチャーで経営企画担当 → マニラで人事(みたいなこと)

schoo(スクー) のこれからを勝手に考える

 

schoo(スクー) というサービスをご存知でしょうか?


無料動画のオンライン学習サイト - schoo WEB-campus(スクー)

 

無料のオンライン学習サイトです。

WEBデザイナー

・グローバルビジネスパーソン

・スタートアップ

・プログラミング

の4つの学部を持っていて、クオリティの高い動画コンテンツで人気を誇っています。

僕もたまに見ています(^^;

 

そんなschooがプログラミング学部を開設したとのニュースがTechchrunchに掲載されていて、その中で

 

スクー代表取締役社長の森健志郎氏は「僕らは人材業界のマーケットに入っていく」とマネタイズを本格化する意思を語った。 

 

というくだりがありました。

 


動画学習サービスのschooが「プログラミング学部」を新設、マネタイズに舵を切る - TechCrunch

 

ん?人材?ということで、 schooの今後の方向性を勝手に考えてみることにします。

 

■schooの強み・競合優位性

まず、schooの強みはなんでしょうか?

 

schooの強みは以下につきるのではないでしょうか?

・膨大なコンテンツ量とそれによる外部ネットワーク効果

 

schooが普通のe-learningと違うのは、「生放送」「一体感」です。

 

自分も経験がありますが、動画のe-learningはとにかくつまらない。

e-learningは会社で受けさせられて、最後にテストして終わり、

でも終わったら何も覚えてない、みたいなイメージではないかと。

 

そこに対し、「生放送」のライブ感と盛り上がっている感を出すことによって、

普通のe-learningと差別化しています。

 

 

さらに、コンテンツがユーザー誘引の要因となり、

それがコンテンツ提供者を引き付け、良いコンテンツが生まれ、

さらにユーザーを引き付ける・・・・という良い循環を生んでいるように見えます。

 

ユーザーはコンテンツ提供者が増えると自分が見たい番組が増えるのでうれしく、

コンテンツ提供者はユーザー(視聴者)が増えると嬉しい。

この良いサイクルがぐるぐる回っています。

 

とくに良いコンテンツ提供者の確保はおそらくこのサービスにおけるキーポイントで、

コンテンツ提供プラットフォームとして良いサイクルを構築できたことで

他にはないオンライン動画学習サービスとなれたのでしょう。

 

以前は1日1回の生放送だった(はずだ)けど、今は1日4~5個の授業をしていて、

この「コンテンツ生成力」の高さも競争優位性となっていると思います。

 

ちなみに今は「公認団体」(大学のサークルみたい(^^; )という制度もあるようで

コンテンツ量はさらに増えています。

  

 

また余談ですが、「世の中から卒業をなくす」(=schoolのlをとってschoo)

というサービスのビジョンとサービスが整合しており、

徹底的に学校ぽいUXを追及していることが特徴的だと思います。

(たとえば、「入学」とか「学費」という言葉を使っているところとか・・)

 

 

■マネタイズできているか?

うまくユーザーを引き付けているように見えますが、マネタイズ面はどうでしょう?

 

上記のTechchrunchの記事には、こんな記載が・・。

 

これまた不足していると言われがちなデザイナー学部などは、登録者1万人、WAU(週間アクセスユーザー)30%、課金率は約2割と人気だそうだ。

 

課金率2割・・顧客単価が525円(税込)なので、十分な売り上げとはいえなさそう。

よって、マネタイズの話が出てきている、といえそうです。

 

■競合サービス

 マネタイズの前に、競合を見ていきます。

実は日本では「大人向け×教育×動画」という掛け合わせサービスには競合があまり多くありません。

 

あえていえば、↓の「資格サプリ」くらいでしょうか。

ただ、資格サプリはどちらかといえば大学生向けと思われるため、ターゲット層は少しずれているようです。


プロから学ぶ資格学習の新しいカタチ|資格サプリ

 

あまり競合が見られないことから、コンテンツ生成やそのオペレーションが

参入障壁的な機能を果たしている・・かもしれません。

(単に儲からないと思われている可能性も・・)

 

さて、schooの戦略を勝手に考えてみます。

 

■戦略オプション(誰がいくらお金を払ってくれるか?)

既存サービス(対個人・動画視聴)で売り上げを伸ばせるかというとNOでしょう。

 

売上は人数×単価で決まります。

まず人数ですが、既存サービスが結構リッチな分それとの差別化は難しそうだし、

仮に差別化できても払う人数がそこまで伸びそうには思えません。

 

今のままだと伸びても数万人程度で収まりそうな気がします。10万人台までいけるようには思えません。

 

よって、選択肢は、

  • 個人向けサービス(単価を数倍払ってもらえるサービスにできるか?)
  • 法人向けサービス(既存の研修をより効果的により安価にできるか?)

の2つでしょう。

 

そこで、前述の「人材」という話が出てきます。

 

■人材業界とは・・? 

↑の記事では、人材業界に関する話が出ていますが、「人材」と言っても結構広い。 

 

人材ビジネスに関する矢野経済研究所の調べによると・・

人材ビジネス市場に関する調査結果 2014 - 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所

  • 人材派遣業市場は3兆7,800億円
  • 人材紹介業市場は1,300億円

なんだそうです。人材派遣すげぇ。

 

その他、

  • 企業向け研修サービス市場は4,790億円

企業向け研修サービス市場に関する調査結果 2014 - 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所

 

だそうで。

そのほかにもクラウドソーシングとかまで含めると非常に裾野が広いのが幅広い意味での「人材市場」の定義と言えそうです。

 

 

 で、話を戻して誰からお金をいただけるか、ですが・・

 

 

1:個人向けサービスの場合

仮に個人向けサービスで今の数倍~数十倍のお金をいただくとなると、

単に動画を見るだけでなく、特定のスキルが身につくことを保証するサービスが必要そうです。

 

はっきりいえば、ライザップの方向性です。

 

一例としては、Techacademyのようにリアル講座で実際に作ってみる、やってみるサービスが必要です。

http://techacademy.jp/

 

なぜなら、動画を見ただけでスキルが身につくわけではないからです。

 

+αのリアルスクール的サービスでひょっとしたら

個人からよりお金をもらえるサービスになれるかもしれません。

 

 

2:法人向けサービスの場合

法人向けサービスについては2つの可能性があるでしょう。

 

2-1人材派遣・人材紹介マーケット

動画を見たたくさんの個人がいれば、人材派遣・人材紹介ができるかもしれません。

ただ、この場合でも動画を見ただけではだめで、+αが必要です。

 

「schooなら特定のスキル(特にプログラミング)を身に着けた人材がたくさんいる」

となれば、

ここで育てた人を派遣できる、教育業界⇔人材業界のいいコラボになるかもしれません。

 

 

2-2企業研修のリプレイス

企業研修のリプレイスは実現性が高い選択肢だと思います。

多額な企業研修費を動画視聴+視聴エビデンス付なので大幅にコストダウンできそうなこと、効果もそれなりに期待できることが挙げられます。

 

これなら、営業人員がいればすぐできそうです。(もうやっているのかも・・?)

 

 

その他なさそうな選択肢・・1:海外展開

海外展開は今の段階ではないと思います。

コンテンツ量がキーポイントななかでわざわざ海外でもう一度コンテンツを一から作り直すことは効果的ではないからです。

 

その他なさそうな選択肢・・2:出版

 出版はあり得るかもしれませんが、メインにはならなさそう・・。

 

 

結論

 というわけで、結論としては、

  • リアルスクール的サービスで特定スキルを身につけてもらう。
  • 研修で人材育成

 という感じになりました。

 

ただ、両者ともにこれまで培ってきたサービスの強みと関係がなさそうに見えて、とても気になるところです。

 

うまくWebサイト上で スキルを身に着ける仕組みを構築できれば、

schooならではのサービスが作れる気がします。

直観ですが、クラウドソーシング業界あたりにヒントがありそうな気がするのですが・・。

 

それでは~

 

↓ちなみに、schooって本作ってたんですね。はじめて知りました。

世の中に新しい価値を つくる教室 (U25 SURVIVAL MANUAL SERIES)

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