困ってくれなきゃ困る
備忘録です。
今日は、「困ってくれないとこっちが困る」という話。
海外に出ると、日本の当たり前のサービスがないことはよくあるんだけど、
じゃあ持って行ったからといってすぐに成功するかというとそうでもない。
なぜそうなるかというと、「そもそもニーズがない」といケースが割りと多いはず。
なぜニーズがないかというと、「今困ってないし」ということになる。
たとえば、日本にいるとこんな場面に会う。
「集客しないと。お客さん集まんないんだよねぇ」
こういう状況だと、新しいサービスやビジネスの入る余地が生まれる。
たとえば、一般のお客さんに情報提供をしてお客さんを集め、BtoBで広告を集めるようなモデルである。
(リクルートがやってるサービス、ともいう。)
しかし、お客さんが集まらなくても別に問題ないという状況は外国において成立する場合がある。
一例をあげると、日本の場合、人件費や家賃が高く損益分岐点が高いので集客しないとつぶれる。だから頑張って集客する。
だが、同じ業態であっても外部環境が違って、
そっこー損益分岐点に到達するようなケース(たとえば、人件費が安い・家賃がかかってない)では集客する必要がない。
実は、日本にあるこういうサービスが海外に持っていって受けないというケースに「現地はそんなものがなくても困ってない」というのがあると思っている。
(とくにBtoB系のサービスに顕著)
ニーズを掘り起こすところから始まるのは、「エスキモーに氷を売る」で出てくる話に近いかもしれない。
エスキモーに氷を売る―魅力のない商品を、いかにセールスするか
- 作者: ジョンスポールストラ,Jon Spoelstra,中道暁子
- 出版社/メーカー: きこ書房
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この本はBtoCメインだったと思うが、BtoBはより掘り起こしが大変だと思う。。
よって、冒頭の「困ってくれなきゃ、(進出しているこっちが)困る」という話になる。
で、「困る」っていうのは割と重要な感情なのかなと思っている。
「必要は発明の母」ではないけれど、
何かに困っているからそれに対するソリューションが生まれるわけで、
困ってなきゃ生まれるはずがない。
無理矢理人の生き方的な話にもっていくけど、全てが満たされることなくいつまでも困って、渇望感のある人間でありたいと思うわけです。
よって困るというのはネガティブキーワードではなく、ポジティブキーワードなんじゃないかと思う今日このごろです。
以上