アジアを理解するには今住んでいる人の話を聞くこと
つい先日、日本から来客がありました。
フィリピンの市場調査目的だったのですが、その中で自分で話をしながら「そうだなぁ」とおもったことがあったので書き残しておきます。
その話とは、「マニラはガラガラ変わっているので、過去のマニラを前提としたアドバイスは(特にBtoCのビジネスをしたい場合)あまり鵜呑みにしないほうが良い」というものです。
なぜそう思ったかというと、マニラに住みはじめた頃に、大変ありがたいことにこちらで住んでいくためのアドバイスを色々頂きました。
この場を借りて御礼申し上げるのですが、正直に言って役に立ったもの、役に立たなかったものがあった印象です。
その中の共通項としては、「今その場所に住んでいる人からのアドバイス」は非常に役に立った。
しかし、「今住んでおらず過去の経験で語られたものの中には役にたたないものもあった」という印象です。
ここからが今日の本題。
アジア(ここでは東南アジアを想定)の各都市というのは、めまぐるしく変わっていきます。
1年たったらガラッと変わってしまうなどというには日常茶飯事だったりします。
例えば、昨年の年末、シンガポールに1年ぶりくらいに行ったのですが、新しい施設が出来ていて、どんどん変わっていくその姿に驚きました。
それに比べると日本は大変stableです。東京や大阪では確かに新しい施設はできています。でも、ガラッと変わる印象は少ない。
それに比べると、人の認識というのはそんなに大きく変化しません。
◯年前はこうだった(から、今も大して変わらないだろう)という考えは日本では通用しますが、こちらでは通じない。
この認識がないと、過去住んでいた人からの「マニラは(ジャカルタでもKLでもいいのですが)ああでこうで」という話を鵜呑みにしてしまう可能性があります。
この「認知の歪み」みたいな状況はなかなか気がつきにくいのが特徴です。
こういった過去のアドバイスは先入観につながりかねず、意味がないくらいならいいものの、逆効果になる可能性があります。
アドバイスをもらうのはもちろんいいことなのですが、話半分で聞いておいて自分で確認するという姿勢が求められるのではないかと思うのです。
3月1日に出来たマニラ3軒目のシャングリラを見ながらそんなことを思ったのでした。
では。