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海外で異文化をマネジメントする難しさと楽しさ(その3) →異文化環境での仕事の進め方を日本で習得するには?を考える

『海外で異文化をマネジメントする難しさと楽しさ』シリーズのその3を4年の時を経て書いてみたいと思います。

 

その1

海外で異文化をマネジメントする難しさと楽しさ(その1) → 【書評】『日本人が海外で最高の仕事をする方法――スキルよりも大切なもの 』 - しおじのブログ

その2

海外で異文化をマネジメントする難しさと楽しさ(その2) → 【書評】『異文化理解力 - 相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養 』 - しおじのブログ

 

 

その1と2を書いたのは4年前。フィリピンに駐在し始めた頃の話で、結果的にその後4年間働くことになるのだが、嫌というほど「異文化環境」「異文化マネジメント」に身を置くことになりました。

 

その中で考えた「異文化マネジメントをするために必要なことを日本人の環境で学ぶには?」ということを考えてみたので書いてみたいと思います。

例のごとく予めお断りするが、n=1なのであくまで個人の意見なのでご承知おきを。

 

結論から言えば、「異文化に近い環境を探し、その環境で仕事をすすめる」ことを繰り返すことで異文化環境での仕事の進め方を習得していけると考えています。 

 

では、「異文化に近い環境」とはなにで、「その環境で仕事をすすめる」うえで必要なこととはなんでしょうか。

 

■異文化環境と近い環境を探す 

まず、「異文化に近い環境」とはなにかを考えてみます。

まず、異文化については、本ブログでは解説済なので下記記事を参照されたい。

www.shiog.jp

 

上記の記事で、「みんな同じ」部分と「みんな違う」部分に分かれると書きました。

この「違う」部分が 重要で、違う部分を持つ人と協働して成果を出していくことで異文化マネジメントトレーニングになると考えています。

 

そう考えると、異文化=外国というより、異文化=前提や常識が異なることを指すと捉えたほうがしっくりくるのかもしれません。

 

たとえば・・自分がエンジニアだとして、1:同じ職種で似たことしているが外国人、2:同じ日本人だが職種も違えば年齢も相当離れている、の2つだと1の方が話が通じそうですよね。(言葉が通じれば)

そう考えると日本にも異文化環境を想定することはできそうです。

 

 

ここまで読み進めれば、「異文化に近い環境」が想像できるかもしれません。

そう、「異なる前提を持つ人が多い環境」がそれといえます。

 

たとえば、同じエンジニアでも違った国の人と働く場合は、ピュアに国の違いが異文化だし、日本の中でも違う世代と仕事をする場合、 もちろんその掛け合わせも存在します。

 

あなたの職場にも「営業と開発が理解し合えない!」といったようなことがあるかもしれません。こういった異なる立場を乗り越えて物事をすすめることができればすでに異文化環境での仕事の進め方のレベル1をクリアしたと言っていいと思う。

 

「異文化に近い環境を探し、その環境で仕事をすすめる」経験を積むのがよいでしょう。

では、 どういうマインドを持って仕事をすればよいでしょうか。

 

■異文化環境での仕事の進め方に必要なマインド

・自分の仕事という枠を乗り越えるという意識

・他人の領域に関する興味関心

・お互いに通じる言葉で話す

おおむねこの3つではないかというのが個人的な意見です。

  

・自分の仕事という枠を乗り越えるという意識

 マインドとして、自分の枠に閉じるのではなく、自分の枠を出て、相手を理解することが重要になります。こういったマインドセットがまずは大事になります。

 

・他人の領域に関する興味関心

上記とやや近いのですが、他人の領域への「好奇心」が重要です。他人がどういう背景で物事を考えるのか、どういうロジックで考えているのかを理解しようとし、実際に理解することが重要となります。

 

・お互いに通じる言葉で話す

これは上記2つができている状態でないとできないことですが、他人が理解できる言葉・他人が理解できるロジックで話す事が大事になります。

 

これら3つを意識的にしていくことで異文化環境での仕事の進め方が身につくのではないかと思います。「外国人」というのはもちろん日本語で話せないという意味で大きな違いではあるし、前提が大きく違う人になります。ただ、別ものではなく、延長線上にあるんだよということがご理解いただけると嬉しく思います。

 

つまり、仕事をするうえでのレベルは大きく異なるが、抑えるべきポイントは変わらない、というのが本記事のポイントになります。

異文化環境での仕事、頑張ってください。